こんにちは。ほんのダイアリー管理人の本野まおです。

学校司書として働いている私が、よく聞かれることのひとつが「司書の資格ってどうやって取るの?」という質問です。

私自身は大学の司書課程を履修して取得しましたが、それは20年以上前の話。当時とは取得方法が大きく変わっています。今はスクーリングなしで自宅だけで取れる通信大学が増え、働きながらでも挑戦しやすくなりました。

この記事では、2026年時点での司書資格の取得ルートを、費用・期間・難易度とともにわかりやすく整理します。

そもそも図書館司書資格とは?

図書館司書は、国家資格です。ただし試験はなく、大学などで所定の単位を修得すれば取得できます。

公共図書館・大学図書館・学校図書館などで働く際に求められる専門資格で、本の管理・貸出業務だけでなく、利用者への読書案内やレファレンス(調べもの支援)なども担います。

【最重要】まず自分の最終学歴を確認して

司書資格の取得ルートは、最終学歴によって大きく変わりますここを最初に確認しないと、せっかく調べた情報が自分に当てはまらないことがあるので注意してください。

最終学歴主な取得ルート最短期間の目安
大卒・短大卒通信大学の科目等履修生最短半年〜1年
高卒通信大学に正科生として入学最短2〜4年
高卒(司書補として3年以上勤務)司書講習を修了講習期間のみ(約3ヶ月)

「通信で最短1年・16万円で取れる!」という情報をよく見かけますが、これは大卒・短大卒の方が対象です。高卒の方がそのまま同じルートで申し込もうとしてもできないので気をつけてください。

取得ルートは大きく分けて3つあります。

ルート① 通信制大学(科目等履修生)【大卒・短大卒向け・最もポピュラー】

すでに大学・短大を卒業している方には、通信大学に「科目等履修生」として入学し、必要な科目の単位を修得するだけで資格を取得できます。学位は不要なので、費用も期間もコンパクトに抑えられます。ここでは司書資格取得でよく名前の出る2つの大学を比較しています。

主な通信大学の比較

大学費用目安最短期間スクーリング特徴
近畿大学通信教育部約16万円最短1年※不要(全オンライン)年間約1,700人が取得(令和6年度実績)。不合格科目の再受験も費用追加なし
八洲学園大学約27〜31万円(教科書代込み)最短半年不要(全オンライン)55歳以上は学費割引制度あり(シニアコース)

※近畿大学で最短1年(12ヶ月以内)に取得できるのは受講者の約40%。多くの方は在籍延長制度を利用して2年以内に取得しています。自分のペースで進められる点はメリットですが、最初から「1年で絶対終わらせる」と意気込みすぎると負担になることもあります。

※費用は2026年時点の目安です。各大学の公式サイトで最新情報をご確認ください。

ここがポイント:教育訓練給付制度が使える場合も

ハローワークの「教育訓練給付制度」の対象になっている講座があります。条件を満たせば学費の最大20〜70%が給付される可能性があります。ただし対象外の大学もあるため、事前にハローワークや各大学に確認してみましょう。

ルート② 司書講習(夏季集中)【大卒・短大卒または高卒+司書補3年以上向け】

毎年7〜9月ごろ、全国の指定大学で約3ヶ月間の集中講習が実施されます。書類選考があり定員制のため誰でも参加できるわけではありませんが、短期間で資格が取れる点が魅力です。

ただし、平日日中の通学が必要なため、現在仕事をしている方には現実的ではないことが多いです。フリーランスの方や、育休中・休職中の方が利用するケースが多いようです。

ルート③ 通信制大学(正科生)【高卒の方向け】

高卒の方は、まず大学・短大の正科生として入学し、卒業に必要な単位と司書課程の単位を両方修得することで、学位と司書資格をセットで取得できます。

費用と期間はかかりますが、「大卒資格も一緒に取りたい」という方には合理的なルートです。

20年ほど前と比べて変わったことは?

私が資格を取った20年前と比べて一番大きな変化はeラーニング化です。

私は大学在学中に司書資格と司書教諭の資格を得るために教員免許を取得しましたが、通信制の大学で司書資格を得る場合、当時は夏休みに大学に泊まり込みでスクーリングに行くのが当たり前でした。今は近畿大学や八洲学園大学のように、スクーリングが完全に不要で、自宅のパソコンだけで全課程を修了できる大学が主流になっています。

働きながら・子育てしながらでも取りやすくなったのは、大きなメリットだと思います。

取得後の現実:学校司書の就職事情

正直に言っておくと、司書資格を取っても正規雇用の求人はとても少ないのが現状です。

特に学校司書の場合、多くの自治体で会計年度任用職員(非常勤)での採用がほとんどです。私自身もそのひとりです。県による正規の採用試験もありますが、非常に狭き門です。それでも正規採用の方が給与が良いのはもちろんのこと、1年おきに再雇用されるのか任期終了となるのかひやひやしなくてもいいです。

そして、資格があると以下の点で有利になります。

  • 採用の際に資格の有無で選考に差がつくことがある
  • 自治体によっては資格保有者の方が給与が高い場合がある
  • 図書館の仕事への本気度を示せる

「資格さえ取れば仕事がある」とは言えませんが、働く環境を少しでも有利にするための投資として、取得しておいて損はありません。

まとめ

  • 司書資格は国家資格だが試験なしで取得できる
  • 取得ルートは学歴によって異なるので最初に確認を
  • 大卒・短大卒なら通信大学の科目等履修生が最短・最安ルート
  • 近畿大学・八洲学園大学はスクーリング不要でオンライン完結。
  • 最短半年〜1年、費用は近畿大学約16万円・八洲学園大学約27〜31万円が目安
  • 取得後の就職は非常勤が多いが、資格があると選考で有利