こんにちは。ほんのダイアリー管理人の本野まおです。

鹿児島で学校司書の仕事をしながら、家庭菜園の延長線上で野菜を育てて販売しています。JA直売所やAコープ、地元のスーパーなど、現在は8店舗ほどに野菜を出荷しています。

R7年度はにんにくが豊作の予感がしていて、たくさん育ってきているので「このままでは余ってしまうかも」と

少し焦り始めました。(この時点で出荷先は地元のスーパー内の直売コーナー3店舗のみ)。

乾燥?それとも出荷先を増やす?けど道の駅とかないし・・・。どうしようかな。と考えました。

そこで今回は、野菜の販路をどうやって広げていくかについて、実体験をもとに書いてみます。

「販路を増やしたい」「余った野菜をどうにかしたい」と悩んでいる家庭菜園・極小規模農家の方に、少しでも参考になればうれしいです。

まず、どんな販路があるのか整理してみた

販路を広げると一口に言っても、方法はいろいろあります。

調べてみると、主に以下のような選択肢が挙げられます。

いろんな販売方法。

  • 直売所・道の駅への出荷(JA産直所・道の駅など)
  • 朝市・マルシェへの出店飲食店
  • ・カフェへの卸販売オンライン販売(BASEやSTORESなどのECサイト)
  • CSA(野菜定期便)の導入野菜セット
  • 加工品の開発(乾燥野菜、ピクルスなど)
  • 農業体験・アグリツーリズム学校・
  • 保育園への納入地域の加工所・
  • 飲食店とのコラボサブスクリプション(月額の野菜ボックス

一覧にすると多く見えますが、「全部やろう」は現実的ではありません。

自分で調べると色んな方法があるのを知ることができます。ただ特に気を付けたいのは、昼間は別の仕事をしている兼業農家にとっては、使える時間と体力が限られています大切なのは、自分の状況に合った方法を選ぶことだと実感しています。

【現実編】私が実際に「使える」「使えない」と判断した方法

ここからが、この記事の本題です。

上に挙げた選択肢を、私自身の状況で仕分けすると、こうなります。

✅ 直売所・スーパーへの出荷 ←いちばん現実的

現在メインでやっているのが、JA直売所・Aコープ・地元スーパーへの出荷です。

正直に言うと、販路として直売所が最強だと思っています。今のところは。

理由はシンプルで、集客と販売場所を自分で用意しなくていいから。

マルシェでも自宅販売でも、「どこで売るか」「どうやって人を集めるか」を自分で考えなければなりません。これが思っている以上に大変です。チラシを刷る、SNSで告知する、当日の設営をする……お客さんに来てもらうだけで、すでに相当な労力がかかります。

メルカリも考えたんですが、お客様とのやりとり、梱包、配送に加え、クレーム対応までやれるの?と自問自答してました。その答えが「無理、今の私にはできない」というなんともシンプルな答えです。理由は上に書いてある通り。

インスタとかよく分かんない・・・。What??

その点、直売所やスーパーはお店側がすでにお客さんを集めてくれている。私は野菜を持っていって棚に並べるだけでいい。傷みやすい野菜は早めに引き取ることも可能だし。

もちろん手間がないわけではありません。収穫のたびに袋に詰めて、値段シールを貼って、店に持っていく。朝早く起きることになるし、正直、睡眠時間が削られることもあります。それでも、販売の仕組みとしてはかなり効率がいいと私は思っています。あとは難しく考えなくていいのも理由です。

今後も、出荷できる店舗数をコツコツ増やしていくつもりです。まだ地元野菜コーナーを設けているスーパーはあるので、直接電話して交渉していく予定です。

出荷店舗を増やす ←地道だけど確実

にんにくをどうにかして出荷せねば。そう考えた私はJAの農営センターに出向き、地元のAコープ以外にも別の地域のAコープにも野菜の出荷はできるのか?を聞いてみました。

すると「配送ルートを考えると、この店舗は出すことができるよ」と職員さんに教えてもらうことができました。

さっそく、配送ルート先のAコープに連絡して野菜の出荷を許可していただきました。また隣町のスーパー(系列店)でも野菜を置いてもらうことができたので、計8店舗まで出荷先を増やすことができました。

そしてに現在に至るわけですが、もう少し増やせると安定感が出ます。

1店舗だけだと、その店が改装や閉店になったときのリスクが高い。複数店舗に分散しておくことで、売れ残りのリスクも下がります。

新しく出荷先を開拓するときは、直接お店に電話して「地元の野菜を置いてもらえますか」と聞くのがいちばん早いです。断られることもありますが、意外と「ちょうど探していた」と歓迎されることも。

勇気がいる作業ですが、やってみると思ったよりハードルは低いです。

今の私に向いていない方法は?

逆に今の私の状況からして、難しいと思うものをあげていきます。ただこれは「私にとっては」であり、この記事を読んでいる人の中には「この方法ならできるかも」と感じることがあるので、参考にしていただけたらと思います。

❌ ネット販売 ←昼間働いているので配送が難しい

オンライン販売は、正直、今の自分には向いていません。

昼間は学校で仕事をしているので、注文が入っても発送できるタイミングが限られます。野菜は鮮度が命なので、「翌日発送」がなかなかできない。冷蔵・梱包の設備もきちんと揃える必要があります。

将来的にはやってみたい気持ちはありますが、今は優先順位を下げています。

❌ マルシェ・朝市への出店 ←地元にそもそもない

マルシェや朝市は、直接お客さんと会えて楽しそうだなと思います。

ただ、住んでいる地域には定期的に開催されているマルシェがありません。

都市部に住んでいたり、近くに道の駅がある方には向いている方法だと思いますが、私の場合は現実的ではありませんでした。

❌ 自宅販売スペースの設置 ←人目につく場所がない

「自宅の敷地に無人販売コーナーを作る」というのも、よく聞く方法です。

ただ、我が家は人通りが少ない場所にあるので、そもそもお客さんに見てもらえる立地ではない。コーナーを設置しても、来てくれる人がいなければ意味がないです。のぼりで知らせることもできるけど、山の中だから難しい・・・・。

ただ、この方法、立地的に人目につく場所にお住まいの方には、初期費用も少なく始めやすい方法だと思います。

乾燥野菜にして付加価値をつける ←余った野菜の救済策として有効

販路を広げることと並行して、今年から取り組み始めたのが乾燥野菜の製造です。

今年、野菜乾燥機を購入しました。家庭用と業務用を兼ねるタイプで、椎茸を100個単位で収穫しても余裕で対応できるサイズです。

私たちは、収穫量も多いので、このプチミニ2を購入して、椎茸や大根、唐辛子をがんがん乾燥して使っていますが、ある程度の量であれば家庭用のフードドライヤーでも十分です。

余った野菜は乾燥野菜にして売る!干し椎茸やドライ野菜は、生野菜と違って保存がきくのが最大のメリットです。商品を出す上でもありがたいです。

生野菜は収穫したら早めに売り切らないといけないけれど、乾燥させてしまえば数か月単位で保管できる。売れ残りへの焦りがなくなります。

また、タモギダケ(幻のきのこと言われている)の乾燥品を試験的に販売したところ、即日完売しました。生鮮品と乾燥品を組み合わせることで、販売の幅がぐっと広がる実感があります。

にんにくが余りそうな年は、乾燥にんにくやにんにくフレークにして販売するのも一つの手かなと考えています。しかしスライスとか途方もない労力なので、なんとか売り切りたい。

「余った野菜」を出さないための考え方

販路を増やすことも大事ですが、そもそも余らせないようにする工夫も重要です。

私が意識しているのは以下の点です。

収穫量を見越して作付け量を調整する

毎年、「去年はこれが余った」「これは足りなかった」という記録を蓄積して、翌年の作付けに活かしています。経験を積むほど、需要と供給のバランスが読めるようになってきます。

複数の出荷先に分散させる

1店舗だけに出荷していると、その店の客足が落ちたときに一気に余ります。複数の店舗に分散させることで、リスクを下げられます。

加工に回す

それでも余ったときの最終手段が、乾燥野菜などの加工です。乾燥機を持っておくと、「余ったら乾燥させればいい」という安心感が生まれます。精神的な余裕がかなり違います。

これからの野菜販売、どうしていくか

正直に言うと、今の規模感でもけっこう手いっぱいです。

昼間は学校司書の仕事をして、朝夕に畑に出て、収穫したら袋詰めして、店に持って行って……という繰り返し。体力的にしんどい日もあります。もう、ほんと眠たくて仕方ない。

やってられるか!!!そんなこともしばしば思います。本当、農家さんはえらい。

それでも続けている理由は、畑と体力がある限り、何歳になっても収入につながる仕事だからです。

あと10年もしないうちに、農業人口の高齢化がさらに進んで、野菜の作り手が減ってきます。需要があるのに供給が追いつかない状況が来る可能性が高い。そこに先回りしておくことが、長期的な戦略として大事だと思っています。

今後の具体的な方針は以下のとおりです。

  • Aコープ出荷店舗をさらに増やす現在の8店舗からコツコツ拡大)
  • にんにく・椎茸・たもぎたけの乾燥品ラインナップを充実させる
  • シャインマスカットの本格収穫に向けて販路を準備する(今年は成木25本が収穫期を迎えます)
  • 生産量を少しずつ増やしながら、体力との相談で持続可能な規模を探る

急いで全部やろうとすると続かないので、一歩ずつ。

半農業、これからも細く長く続けていこうと思います。