こんにちは!「ほんのダイアリー」管理人の本野まおです。
今回の記事は、家庭菜園でナスを作って販売したい方にむけて書きました。実際にどのぐらい売れたのか、どこで売ったのか、価格や失敗談まで正直に書きました。
夏に向けて夏野菜を植えているけど、どれぐらいで出荷しているんだろう?売っているんだろう?余ったらどうしようかな?など考えている人はぜひ参考にしてください。
なんで、今「ナス」なの?自家消費から始まったナスの可能性
私たちがナスを売り始めたのには、いくつか理由があるんですけど、一番のきっかけはやっぱり、「色んな料理に使えるし、自分たちでもたくさん食べられるから!」っていうことなんです。
私たちの周りには、夏野菜を育ててる農家さんが多くて、特に7月から9月にかけては、もうスーパーにナスがいっぱい並ぶんです。私たちももちろん、去年はたくさんのナスを収穫しました。
でも、正直なところ、去年(R6)はあんまり売れなくて、手元にたくさんのナスが残っちゃったんですよね。もったいないから、残ったナスは色々な料理にして、家族で一生懸命食べ切りました(笑)。それでも食べきれずに人にあげたり廃棄したり。けど、もったいない。
ちなみに夏の間は害虫予防のためフーモン(展着剤と殺虫剤を兼ねたもの)を撒き、水をたくさん与えて、小さい実を取り除き、枯れた葉っぱやナスの剪定をしていたら10月半ばまで実がなっていたんですよね。
液体肥料もばんばんまいていました。
その間も売りに出していたけれど、売れ残ったものもおおくて。野菜を売るって難しいです。
ちなみにR7年度はナスの苗を150本ほど植えました。写真のなすも少なく見えるでしょうが、これでも30本はあります💦
さて、そんな苦い経験から、「今年はこんなにたくさん採れても、無駄にしない方法はないかな?」って考えて。
そこで目をつけたのが、「乾燥ナス」でした!椎茸もよく考えれば小さいものとか干して乾燥椎茸にしているんだから、ナスもいけるのでは???と思いまして。
虫食いや、ちょっと形が悪いっていう規格外のナスも、乾燥させれば無駄なく使えるようになったのが、本当に嬉しかったですね。これで、採れたナスを全部活用できるようになったことが、ナスを頑張って作ろう!売ろう!って思った大きな理由なんです。
ナス~植え付けから販売まで~
1 育てたナスの品種と数
R7年度は黒曜と筑陽、とげなし千両の3つを植えました。3種とも40本ずつ植えました。
2 今年(R7)の売り方は?
今年はにんにく大豊作の関係でAコープに出荷する店舗を増やしました。また地産地消コーナーがあるお店に直接出向き、野菜の出荷について尋ねてみました。結果はオーケーがでたので、そのお店の店舗も2店舗、出荷登録しました。なので出荷先が8店舗になりました。
3 実際に販売してみた流れ(納品時間、価格、数量)
詳しくは下のほうに書いていますが、Aコープ納品時間は夜の7時半か朝の6時半。朝の方は遠い店舗に出荷する分なので、近場のAコープまで出荷コンテナにつめた野菜を詰め込んで、出荷先と品目、数を書いた紙を上に載せています。なすは2本98円を10袋、にんにくは15袋ほど詰め込んでます。あとはその時取れた別の野菜や赤玉ねぎなどを一緒にいれてます。
あと一つのお店については、土日に収穫、出荷しています。自分たちで持っていくので、どうしても曜日が限られてしまう・・・。
4 売れ行き・残り具合の分析と工夫
売れ行きはおおむね好調ですが、たまにナスがしわしわになっていたり、茶色くなっているのもあるので、そういったナスは回収しています。そして食卓へ上ります。
工夫としては、本数や値段の設定が主です。袋詰めは袋に紙を入れてからなすを入れると、ビニールになすがひっつきにくい。このひっつきが時間かかる原因なので、袋詰めはまだ工夫が必要ですね。
ここからは、上の項目と結び付けて気づいたところを書いていきます。
試行錯誤の販売価格:最適な「3本150円」に落ち着くまで
ナスは去年から本格的に店頭に出し始めたんですけど、もう最初は試行錯誤の連続で、値段決めるのもすごく悩みましたねぇ(-.-)
最初は「3本180円~130円」で売ってたんですけど、時期によっては「2本110円~130円」とか、特に大きいものは「3本200円」で出すこともありました。でも、色んなお店での売れ行きや、他の人が出してるナスの値段とかを色々見て、今は「3本150円」に落ち着いています。
ただし、8月はナスがわんさかできるので、3本130円です。
2本入りは98円です。この値段はナスのピークが続く8月いっぱいの間。
そして9月後半から3本180円という値段変更をしています。このころになると、あんまりナスが店頭にでなくなるからですね。
今年は2本入り98円のナスがよく出ます。2本入りの方が使いやすいし、値段的にも買いやすいから?と勝手に分析しています。
例年やって見て思うのは他の農家さんもナスを出してるから、値段以外で「うちのナスはここが違う!」ってアピールするのはなかなか難しいんですよね。
かといって、あんまり安くしちゃうと、他の人のナスまで安くなっちゃう「価格崩壊」っていうのも困りますしね。だから、お客さんにとっても買いやすくて、私たちもちゃんと続けられる値段として、「3本150円」が一番ちょうどいいバランスなのかなって感じています。
題名には80袋とありますが、現時点(8月)では130袋ほど販売しています。
旦那が語るナスの魅力:長く採れて「儲かる」ってホント?
うちの旦那はね、ナスは苗を植えて実がなり始めれば、結構長く収穫できるし、それに「利率が良い」って言うんです。一度植えれば長い間収穫できるから、最初にかかるお金に対して、ちゃんと元が取れるってことみたいですね。苗代金はもとが取れるようですが、どんなもんでしょうかね。
例えばナスの苗を10個2000円で購入したとします。その苗をすくすく育てて実入りを良くして収穫。収穫におおよそ70~100本取れたとしましょう。
なすを2本98円で販売するので、70本だと35袋できる計算になります。
そこからお店に98円のなすを35袋出荷するので、98×35=3430円。
これを10回繰り返したとして3430×10=34300円になる・・・。
余裕で苗代は回収できる!
実際、今年の私たちのナス畑では、多い日だと1日に160本くらいナスが採れる日もあるんですよ!たくさん採れると、出荷の準備とか大変なんですけど、それだけたくさんの人たちに私たちのナスを届けられるって思うと、頑張れますよね。あと売り上げが増えると正直嬉しいです!(^^)!
やはり売れると嬉しいですし。
店舗を増やしたら、意外な場所で売れた話!「客足の少ないスーパー」が狙い目?
去年は3店舗だった野菜の出荷先を、今年は思い切って8店舗まで増やしました!やっぱり、色んなお店に置いてもらえる方が、より多く出荷できるし、売り上げに直結するんだということを肌で感じています。
お店によって売れ行きは色々なんですけど、面白いことに、あんまりお客さんが来ないスーパーの方が、なぜかよく売れるっていう、意外な傾向が見えてきたんです!
地元の大きなスーパーだと、ナスとかキュウリを出す農家さんがすごく多くて、売り場がナスだらけになってしまい、結局売れ残ってるのをよく見かけるんです。
それなら!ってことで、私たちはあえて、お客さんが少ないかなって思うお店に、10~20袋(ナス30~60本くらいですね)をこまめに納品するようにしてるんです。
もちろん、最初からすぐに売れたわけじゃないです。新しく出荷し始めたお店では、最初はなかなか手に取ってもらえなかったりもしました。でも、根気強く出し続けていたら、少しずつお客さんにナスの場所を覚えてもらえて、今ではちゃんと売上も伸びています。
今も袋詰めにする前に、きれいに洗って水分をふき取ってから出荷しています。
これからのナス:新しい挑戦と、皆さんへの「ありがとう」
今年はナスがたくさん採れて、出荷の準備で毎日バタバタしてますけど、それもこれも、皆さんに美味しいナスを届けたいっていう気持ちがあるからこそです。あとは身も蓋もありませんがお金が欲しい。
これからは、乾燥ナスの出荷も考えていて、ナスの新しい可能性をもっともっと探っていきたいなって思っています。
今のところの売り上げは・・・。
最近、出荷する店舗を増やしたおかげか、1日3000円~5000円の間で売り上げが発生しています。手数料とかひかれるんですが、それでも単純計算すると10万~15万ほど入ってくる計算になります。
6月は8万ほどが売り上げとして入金されていました。
行くか?年間120万????。
工夫と反省
工夫としては、売れやすい値段(98円とか198円)などの微妙にお安く感じる値段を付けたこと。あとは出荷する時間。昼前と夕方前が一番出やすいのです。その時間帯に商品があるように出荷するように心がけたところですね。
反省は、たまに傷みやすいナスがまぎれこんでいたことでした。(皮のチェック、軽く押さえたときの肉の固さなどを判断して、怪しく思ったものは入れない。)
これからも、野菜売りの様子とか、野菜作りの裏側とか、色々な情報をお届けしていくので、「ほんのダイアリー」をどうぞよろしくお願いします!