こんにちは。ほんのダイアリー管理人の本野まおです。
今回はズバリ!給与と待遇の移り変わりについての私の体験談を書いていきます。また学校司書の給料は地方によってどのぐらい違うのか、なども調べてみました。
司書になりたいと思うけど、一体いくらもらっているのか知りたい人には参考になると思います。
統計や求人情報からみえる学校司書の給料
・正規職員の場合
初任給は19万~23万円。年収は360万~420万程度。
・非正規雇用(会計年度任用職員など)の場合
時給制が多く、月収は13万~18万程度にとどまります。私の現在の総支給額は18万です。
ちなみに学校図書館職員に関する実態調査(個人向け)報告書 概要版 (2025.02 日本図書館協会 非正規雇用職員に関する委員会の調査)によると、正規雇用の平均給料は203,614円、正規雇用の場合318,997円に対しフルタイム会計年度任用職員は173,243円、パート会計年度任用職員は149,151円という回答結果が得られた。(回答数893人)との報告がありました。
また私も求人情報いくつか調べましたが、時給1100円~1500円と記載されている所が多かったです。月額だと12万から15万ほどの間で募集がかかっていました。
私のリアルな給料体験
私は令和6年度から「学校用務支援員(学校司書)」という名称に変わりました。
それまでは「学校司書」という名称で複数校を兼務で受け持っていたのですが、教育委員会の方針で一人1校担当になった際、司書の資格をもっている人は学校内の雑務(プリント印刷や環境整備の手伝いなど)を行いながら図書館の仕事に携わる、という仕事内容に変わったため、このような名称になったわけです。
何でも屋?感が否めない・・・。司書の仕事だけでもけっこう大変ですが、そんなに忙しくないイメージがあるのでしょう。
兼務司書として採用されたとき
私は15年前に学校司書になりました。
当時の雇用形態は、月17日勤務。1日8時間勤務。4校兼務。給料は基本給が14万。そこから保険雇用など引かれて毎月の手当てが12万でした。雇用者身分は市役所の「臨時的任用職員」。
8月も出勤して給与が支払われる事になった転機の時でもあります。先輩司書のみなさんはそれまでは夏に一度、保険証などを返却し、8月は無給のため短期バイトをしていたということで雇用の見直しが行われたの事。ひえっ。
当時は学校司書としての立場もしっかりしており、司書部会もあり、毎年学校司書のスキルアップを目指した勉強会なども行っていました。県で行われる図書館大会も教育委員会の元、参加していました。
ところが2020年に地方公務員の改正により、身分が非常勤の地方公務員である「会計年度任用職員」となったのです。
私の給料変動~会計年度任用職員版~
会計年度任用職員になって変わったことは
・給与形態と、次年度の勤務基準が変わったこと。
まずは給料の変化から!
・会計年度職員1年目のころ
1日7・5時間のパート職員。今までボーナスがないかわりにボーナスをつける。ただし月給は下がる。このときは月給12万だったのが11万になるけど、ボーナスがでるから総合的には前の支給と変わらないよという説明でした。
じゃあ、そうなのかな?12月を楽しみにしていたんですが・・・。
まさかの!実際はボーナス3万円。チーン。
うそだろ!おい!ボーナスもらっても前の手取りより 少ないってどういうことだ!!おい!
と一人目くじらをたてておりました。(私たちよりさらに酷かったのは用務員の先生。)
・会計年度2年目
給料は12万になりますよ。(元にもどった)ボーナスもこれだけつくから~と説明があって、期待していたけど、ボーナスって額じゃなく、むしろ寸志?っていう・・・。5万でもありがたいんですがね。ボーナスという言葉に過剰な期待を寄せていた私でした。
あれ?ボーナスって給料1か月分ぐらいあるんじゃなかったっけ???
・会計年度3年目
前年と変わらず。
・会計年度4・5年目
まったくもって変わらず。このままか。
・会計年度6年目
やっとこさで、給料が!基本給があがったぞお!!総支給額16万から色々ひかれて14万になりました。
そしてはじめてボーナスといっても差し支えない金額がはいりました!10万円!!嬉しい。
これが私の給料の移り変わりです。
友達の体験談
また私の友達は、学校司書から市立図書館につとめて、今は学校の講師をしているのですが、その友達の給料の流れをしめしていくとこうなります。九州県内で10年間働いてました。
学校司書の時は手取り14万→しかし勤続年数が上限に達したため、市立図書館に勤務、ここからがくっと下がり手取り8万になる。
少し離れた隣の市では図書館補助員という名前でハローワークから募集があったが、月に5万円という安さに落ち込む。
これでは生活できないと、やむなく司書を退職し、他の仕事に就いた後、現在の仕事である学校の先生(講師)として働く。
ほかの職種よりお給料はよく、月給20万に年2回のボーナスがある。ボーナスも20万ほどもらっているよう。
これだけ聞くと「やっぱり講師の方がお金はいいんだな」と思うのですが、仕事の激務さを聞くと、うわっとなる。
勤務状況について
今までは教育委員会と学校の評価の元、司書本人が望めばそのまま継続で働くことができました。
しかし、次からは学校の評価+自己評価+教育委員会の評価に加えて毎年司書さんを募集して採用面談をうけて、受かったら配属。これが1年おきとききまして
( ゚Д゚)ハッ????
となりました。(実際には猛反発があったらしく、学校評価と教育委員会で雇用続行か否かを決めることになったそうですが)
これが、会計年度任用職員なのか。準公務員ってこんな扱いなの?と思わずにいられませんでした。
今はちゃんと次年度も働きたいか、面談で聞かれるようになり雇用継続がきまりましたが、いつ変化するかわからない。
ここが不安定なのが会計年度任用職員です。
現在(R6)の給料と雇用について
現在は会計年度任用職員なりたてのころよりも、基本給があがりました!17万になりました。そこからひかれて、手取りは14万。
これを高いとみるか低いとみるかは、おまかせします。
ただ、私の住む自治体はどういう風の吹きまわしか、今年から学校司書補の枠を10名以上増やしたので、一校に一人という環境を作った反面、もやっとするのが、
なぜ、急に各学校にそんなに人を置けるようになったのか?
(また学校司書補さんたちは10万円ほどいただいてます。)
なぜ、その人たちの分をいままでこちらに分配することがなかったのか??
一人10万で配置できるんだったら、今まで兼務で回してきた私たちにそこは還元するとこなんじゃないの?そしたら一人4校兼務だから少なく見積もっても(1校5万と仮定して)20万以上は私たちにやるべきだったんじゃないか?と、もやもやする気持ちを抱えております。
雇用としては今年から司書の仕事の他に学校内の雑用を引き受けて作業するという部分が加わりました。
用務員の先生と一緒に環境整備をし、なにかあれば電話番、受付、来客対応などを行い、先生方からプリントの印刷を頼まれれば各部印刷して揃えておく、などなど色々やっています。
今後の給与改善や給与アップに期待?
さて、会計年度任用職員の給与改定については、2024年から新たな条例が施行されます。この改定により、フルタイムおよびパートタイムの会計年度任用職員の給与体系にいくつかの変更が加えられています。
具体的には、勤務しない時間に関する給与の減額規定や、夜間勤務に関する報酬の増額が規定されています。また、パートタイム職員に対しては、給料の調整額に相当する報酬などが新設されるなど、給与体系が一部見直されています。
もし本当なら、さらに給与アップが見込める地方自治体もあります。
ちなみに鹿児島県では、この改正が施行されれば大卒の初任給が20万になるといわれています。
私も給与アップを望んでいる身。ぜひうちの市でも施行されてほしいです。
給料に不安を感じたときの選択肢
最後に学校司書として働きたいけど、給料に不安がある場合、いくつかの選択肢があります。
1 自治体を変える(転職)
自治体によっては給料や勤務条件が大きく違います。求人票を比較するだけで月数万円の差がでることもあります。ハローワークや転職サイトなどで情報収集をしてみましょう。
2 資格をとってキャリアアップ
司書教諭などの資格を持っていると、採用の幅がひろがることがあります。ユーキャンの資格講座などを利用すればステップアップも可能です。
3 副業で収入を補う
これが現実的。給料が大きく増えないなら副業でカバーしてもいいと思います。現に私もやってます。
・在宅ワーク(クラウドワークス・ココナラなど)
・ブログやライティング(Wordpressを使って情報発信)
・家庭菜園やハンドメイド販売(メルカリ・BASE)
私が実際にしている副業
私は現在、家庭菜園や使われなくなった畑を耕し野菜を育てています。育てた野菜は直売所やスーパーに出荷しています。
売上にもよりますが、月に8~10万ほどの利益がでるようになりました。これで生活に少し余裕が出てくるようになりました。
もし「給料が不安だけど司書は続けたい」と考えているなら、上記のことを試してみる価値は十分あります!
大変だけど、せっかく司書になれたからには、頑張ってみます。