こんにちは。ほんのダイアリー管理人の本野まおです。


悩めるピヨ子
学校司書として働いているけど、先生方とうまく連携取れてない気がする。いや、むしろ蚊帳の外な気がする。立場が違うから?おまけに来年もこの仕事できるか分からないし、不安だなぁ・・・。辞めた方がいいのかな。
こんな「悩めるピヨ子」ちゃんのような体験や考えを持ちながらも学校司書として働いているみなさん、またはこれから働くみなさんに、今回は私の体験談を通して「辞めるのも悪くない」ということをお伝えしたいです。
学校司書を辞めたいと考えているあなたへ
今この記事を開いてくれたあなたは、そんな気持ちを抱えているんじゃないかと思います。
私も、辞めました。正確には期限切れで終わったんですが、あの状態が続いていたら自分から辞めていたと思います。だから「辞めたい」という気持ち、他人事じゃないんです。
ここからは長くなるんですが、どうして私が「辞めたい」と思うようになったのか感じていただけたらと思います。
(当時の精神状態はきつかった。)
最初に学校司書として行った高校で。
時は2000年代初頭。就職氷河期の真っ只中。
大学を卒業したら図書館で働きたい——そんな思いで司書・図書館関連の求人を受けまくりましたが、全落ち。
もう一般企業に就職するしかないかな、と薄々あきらめかけていたころ、大学から電話がかかってきました。
「まだ仕事が決まっていないなら、1年間だけ高校に行って働いてみない?」
聞けば、離島の高校で、期限は1年限り。司書資格を持つ卒業生に名簿順で電話しているけど、全員に断られて私まで話が回ってきた、と。
……断られ続けた末に私か。1年じゃそりゃ断るだろうよ。と思いましたが、せっかくの学校司書としてのお話。ここはやってみるか!と思い直して承諾しました。
ちなみに面接は空港内の喫茶店。電話で話中、校長先生が引継ぎのため本土に来ることになり、急遽、空港内での面談となりました。その時に自分はいなくなるけど、次の校長先生に期限付きだけど、3年は延長できるから3年間は在籍できるように話しておくね、と言われていました。
1年間の学校司書——引き継ぎ書類ゼロから始まった
赴任先は普通科高校。商業科出身の私には、それだけでも場違い感がありました。
そして引き継ぎは一切なし。( ゚Д゚)
前任者の顔も連絡先も知らない。書類もない。先生方に聞いても誰も分からない。
「そして僕は途方に暮れる」という古い歌がありますが、まさにあの状態。ガチでやばかったです。
今なら引き継ぎ書が無くても、大体の事は予想してできるんですが、大学卒業で未経験の新米司書にはあまりにもきつすぎた。いや、なんで引き継ぎ書ないん???おかしいやろ!!しかも連絡先とか知らないって、分からないことは誰に聞けばいいのかしら(泣)もうすでに孤立してます、私。
なんとか始まった高校生活。しかしこのころから徐々に私の心身をある病がむしばんでいたことに気づきませんでした。
ついでに失敗をさらしてしまうと、本の発注、図書原簿の記入(これは本当に分からなかった)大学じゃ教えてくれなかったぞ。事務の先生に聞きの、離れの場所にある旧校舎の図書館(学校内だけど地元の方も利用できる当時としては珍しい図書館でした)の司書の先生に半端泣きながら仕事を教えてもらったこと。
分からない事ばかりで、気軽に聞ける先生もいなくて、学校や仕事になじめなくて・・・・
本の受け入れやカバーかけは図書部での経験があったのでこなせましたが。元来、内気で人見知りが強い私。本当に当時の先生方は「この子大丈夫か?」と心配されたりしてただろうなと思います💦
これは私の場合ですが、さらに辛かったのが、職員の飲み会でした。今もそんなに好きではないので、1年に2回ほどしか参加しません。もともと飲み会が得意じゃないのに、「女性職員はお酌するのが当たり前」という空気がどうしても受け入れられなくて。親への仕送りを理由に、できる限り断り続けました。
親への仕送りは、月に15万振り込まれる給料から8万円送ってました。まだ住民税とかなかったし、教員住宅なので家賃も安かった。そしてボーナスもなるだけ仕送りしてました。この仕送りは大学費用を奨学金で立て替えてくれた両親から言われたことでした。働くようになったらこの奨学金分はお母さんたちに返すんだよということでせっせと返済していました。(実際は私が送ったお金を両親が奨学金返済に充てていた)
今思うとよくまぁ7万円で生活できてたよな、私。何だかんだで生活してました。一人暮らしだからこそできたのだとしみじみ思いますね。
ただ、そんな初めてだらけの環境で、どこかに無理をしていたんでしょう。気がつけば体調を崩していました。
期限付きが終わり、病気で1年間ニートに。
そんなこんなで最初の高校を任務満了した私は(結局3年更新じゃなくて1年だけだった)あと1年だけ別の高校でも1年間だけ司書として働くことができました。2校目は1校目のときより仕事はできたものの、体調を崩してしまい、とても集まりなどに参加することができませんでした。
バセドウ病の特徴である心臓をがしっと鷲掴みされて、痛くて動けなくなる経験。あれはきつかった。
しかも、当時バセドウ病なんて聞いたことがなく、何度体調不良で病院に行って血液検査やらしてもらっても「異常なし」のオンパレード。ちなみにこのころは不正出血も頻繁に起きていて、検査の結果が「無排卵生理」という、生理はあるけど排卵がないから赤ちゃんができにくいというお墨付き。
当時の校長先生からは「なぜ先生方の集まりに参加しないのか?」と聞かれ、正直に体調がすぐれないことを話しました。このころにバセドウ病だとわかっていたらな。
そんな2年間の司書生活が終わり、地元に戻った私。しかし気力・体力共に低下・・・。なんもやる気でない。
そんな時、うちのばあちゃんの友達で元看護士のおばあちゃんがいたんですが、私の顔を見て
「目がおかしいからバセドウじゃないかね?まずは眼科に行ってから紹介状を書いてもらって病院で精密検査を受けなさい」
といわれ、早速、眼科で検査。目に異常はないけど眼球突出がみられるため精密検査ですね、と紹介状を書いてもらい大きな病院を受診。この目の痛さはもしかしてと思ってたけど病気か~。と納得したのを覚えてます。
病院での検査の結果「バセドウ病」であることが判明しました。しかも重度の。
医師からは「この脈拍でよく心臓が持ったね」と驚かれ、(1分間で1年間は体を治すことに専念したほうがよいということで、お休みしていました。
ちなみにバセドウ病の特徴として、ホルモンバランスの乱れによる不調があるのですが、これがまあ、うつ病とほどんど同じなんです。元気が出ない、だるい、気分が落ち込む、などあるので、もしこれを読んでいるあなたが「似たような症状があるな」と感じたら、バセドウ病の検査も受けることをお勧めします!
その後、病気も良くなった私は一般職で働き始め、そこでの経験が今の司書の仕事でも役に立つことになりますが、その話はまた別の時にお話しするとしましょう。
しかし、家にいる間にマッサージの資格を取ったり、少しずつ在宅ワークをしてきたので、次の職場に対する不安はあまりなかったです。
体が回復して、スーパーの事務で働いた
体が回復してから、スーパーの事務として働き始めました。
発注管理、売上集計、在庫の数字とにらめっこする日々。司書とは全然違う仕事です。
今になって思うのは、あの経験があったから今の司書仕事ができているということ。数字を管理する感覚、事務処理をテキパキこなす習慣——全部、図書館の運営に地味に活きています。
それに、もう一つ気がついたことがありました。
スーパーの事務は、チームで常に誰かと連携・報告・調整しながら動く仕事。それ自体は悪くないけれど、私には合わなかった。
向いていない仕事を経験したおかげで、はっきり分かったんです。
あ、私は一人で黙々とやる方が性に合ってるんだ。
学校司書の一人職場には孤立感もあるけれど、誰かに逐一確認しなくていい気楽さもあります。司書をしながら農業もブログも、と兼務でいくつかの仕事を並行するスタイルも、今の私には合っている。
辞めて、全然違う仕事をしてみて、初めて「司書って自分に合ってたのかも」と気がついた——というのが正直なところです。
「辞めたい」の背景にある、構造的な問題
「辞めたい」と感じる背景には、個人的な問題だけでなく、業界全体が抱える構造的な課題があります。
1. 不安定な雇用と給与・・・文部科学省の調査によると、学校司書の約8割は非正規雇用です。会計年度任用職員や臨時職員として、1年ごとの契約更新が続く状況に、将来への不安を感じる方は少なくありません。
私も会計年度任用職員なので1年1年と更新がありますが、毎年はらはらします。
2. 専門性を活かしきれない業務・・・司書資格という専門知識があるにもかかわらず、日々の業務は本の貸し出し・返却、事務作業に追われ、本来やりたかった読書指導や図書館の活性化に十分な時間を割けないことに、もどかしさを感じることがあります。
3. 職場の人間関係と孤立感・・・学校という組織の中での立ち位置が曖昧で、一人職場であることも多い学校司書。相談できる同僚が少なく、孤立感を覚えることもあります。
辞めようと思ったとき、あなたのスキルは消えないスキルになる
学校司書として積んできた経験は、転職市場でも通用するスキルです。
生徒や教員のリクエストに応えて情報を探し出す力は、マーケティングや編集職でそのまま使えます。年代も立場も違う人のニーズを汲み取るコミュニケーション力は、営業やカスタマーサポートの現場で即戦力になります。限られた予算でイベントを企画・運営してきた経験は、総務・イベント職で評価されます。
「司書しかできない」は思い込みです。
最初の一歩を踏み出そう!
転職活動中、私は派遣会社にも登録してみましたが、やり取りが肌に合わなくてやめました。合わなければ無理に続けなくていい、自分に合うやり方を探せばいい——それだけのことです。
転職エージェントを使うのは「逃げ」じゃありません。自分のスキルを客観的に見てもらう機会です。履歴書の書き方から面接対策まで、一人で悩まずに動ける仕組みがあります。
「辞めたい」と思ったことも、体を壊しかけたことも、全部無駄じゃなかった。
あなたの経験が次の場所で活きることを、同じ道を歩いた者として願っています。
学校司書って自分に向いてるかな?という人向けに。
